事業には良い借金と悪い借金があるというのは本当か?

借金の持つネガティブイメージの理由

借金というと、たとえば、ギャンブルのためにお金を借りることであったり、遊ぶお金欲しさに消費者金融から借入れをするといったようなネガティブなイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。
確かに上記のようなお金の借り方は、決してほめられることではありません。では、会社の経営者が金融機関から借り入れを行うような場合にはどうなのでしょうか。

借金をする事情が良いか悪いかを決める

会社が金融機関からお金を借りる目的は、「運転資金」と「設備投資資金」に大きく分けることができます。
運転資金とは、従業員に給料を支払ったり、必要な仕入れを行ったり、広告宣伝費用に充当するために借り入れを行うことをいいます。また、設備投資資金とは、工場設備を新築するために資金を借り入れたり、収益物件を購入するために借り入れを行うこと等をいいます。
これらの借り入れについては、どちらがいいとか悪いと一律に決定できるものではありません。ただし、運転資金の場合には、充当される資金が回収されるか否かを特に慎重に吟味しなければなりません。設備投資とは違って、運転資金として充当される項目には「形として残るもの」が少ないからです。

投資という考え方で捉えられたら良い借金

広告宣伝費で考えてみましょう。ある商品を売るために、テレビコマーシャルを多額の費用を投じて流したのですが、その商品は全く売れなかったとします。とすると、宣伝広告に使ったお金はまったく残りませんし、回収することもできません。
一方、ある商品を作るために設備投資して工場を新築したが、まったくその商品が売れなかったとします。この場合には、確かに商品は売れなかったのですが、工場を売却して借入金の一部は返済に回すことができます。このように、設備投資資金と比べて、運転資金は担保性が少ないことからリスク性が高いということを覚えておきましょう。